秋葉原ホビー天国2

『ファレホペイントコンテスト3』引き続きエントリー作品紹介⑦

 秋葉原ホビー天国2 

皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!

9月も半ばになりますが、まだまだ日中は残暑が続いていますね。湿気も部屋に溜まり気味なので、塗料の乾燥時間はいつもより長めにとるようにしましょう。
余裕をもって作業をしていると思わぬアクシデントの回避にも繋がるのでおすすめです!


それではコンテストの作品紹介へと参りましょう!
今回も様々な力作が登場しています!「ファレホペイントコンテスト3 作品紹介⑦」ご覧ください!




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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:NUN
メーカー名:ウェーブ
作品名:LUNA PAWN
ファレホ使用率:90%
コメント:ボディにファレホのアイボリーを使用しています。筆でできる限り丁寧に塗ってみました。

スタッフコメント:マシーネンクリーガーより、1/20 ルナポーンが登場。面積が大きい上に曲面で構成されている全身を、筆塗りのみでムラなく仕上げられております。パッケージイラストを参考に制作されたそうで、月面仕様という設定に合わせた台座も自作されています。

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ブラックサーフェイサーを塗布した上からファレホのアイボリーを筆で塗られており、少しくすんだ白を使用されているため下地にもよく馴染んでおります。多くの色を使用せず、アイボリー一色の濃淡のみで自然な影や汚れを表現されております。

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下から覗き込むと、しっかりと顔も塗装されていますことが分かりますね。細かいですが目もしっかりと描き込まれており、作品に人間味を感じさせてくれます。
筆塗りかつ単色で仕上げられたとは思えないほどの美しい塗装面が特徴的な作品でした。



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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:馳走
メーカー名:アオシマ
作品名:あえての2号機!!
ファレホ使用率:100%
コメント:全てファレホで着色。インナーアーマーのシワは、モデリングペーストをファレホに混ぜて「描いて」ます。

スタッフコメント:続きまして、「馳走」様の4作品目となります。またまたエントリーありがとうございます!
「機動警察パトレイバー2 the Movie」より、イングラムリアクティブアーマー装備が登場。アオシマより発売の1/43スケールキットを使用し、2号機のヘッドパーツを選択されています。無人兵器『イクストル』が待ち構える地下通路への突入シーンを再現されています。イングラムの作例といえば1号機のキットを使用したものをよく見かけますが、「馳走」様はコメント通り"あえて"2号機を選択されております。

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劇中のイングラムの外見において最も特徴的といえるリアクティブアーマーですが、シワや影の表現が大変リアルに仕上がっており、硬い装甲部との質感の違いがはっきりと感じられますね。またシーリングカバーは関節部分が目立たないようにパテで埋められており、シワの造形に合わせてハイライトが描き込まれております。

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ベースに使用されているのは100円ショップにて入手可能な「連結ディスプレイケース」です。こちらはファレホのメタルカラーと透明ブルーを組み合わせたカラーで塗装されており、あえてムラを出しながら色を乗せていくことで、地下通路内部の質感や汚れを表現されています。
今にも両手に構えたライアットガンの発射音が聞こえてきそうな、劇中終盤の緊張感を再現した作品でした。




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参加部門D:ガールズフィギュア部門
作者名:もりのみやこ
メーカー名:タカトリ
作品名:兎田ぺこら
ファレホ使用率:50%
コメント:制作期間2か月、初アイペイントした作品です。髪にファレホを使用し、とても可愛くできたと思います。

スタッフコメント:国内外問わず大人気のバーチャルYouTuber、ホロライブ3期生 兎田ぺこらが登場。イベントディーラー「フジヤマサンカク」様のキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。特徴的な髪の塗り分けや初挑戦のアイペイントも丁寧に仕上げられており、ぺこらの可愛らしさを存分に引き出した作品となっております。
そしてこちらの作品は、スタッフセレクト賞を受賞されました!おめでとうございます!

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アイペイントは陰影やハイライトまで丁寧に仕上げられており、さらによく見てみると中央のウサギの模様まで再現されています。とても初挑戦とは思えないほどの細かい描き込みですね。そしてファレホを使用された髪の毛の塗装ですが、難易度の高い2色の編み込みを見事に塗り分けております。色同士の境目は髪の毛らしく表現するため若干ぼかすように仕上げられており、柔らかい質感と透明度を感じさせますね。

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「もりのみやこ」様はタイツの質感にも力を入れられており、ハイライト部分の肌の透け感を意識した塗装をされています。また通常よりもあえて粒子の荒い状態で塗装をされたのか、タイツの細かい繊維までをも表現した仕上がりとなっております。
透明度のある色使いと質感にこだわった塗装表現が組み合わさり、バーチャル空間から飛び出してきたかのような存在感を持った作品でした。



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参加部門D:ガールズフィギュア部門
作者名:あだみょん
メーカー名:TRY-3
作品名:春原ココナ
ファレホ使用率:1%
コメント:右腕の白い部分にワンポイントでファレホ使用。

スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にも参加してくださった「あだみょん」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
引き続きブルーアーカイブのキャラクターでのエントリーとなり、今回は山海経高級中学校所属、「梅花園」の教官を務める春原ココナが登場。イベントディーラー「TRY-3」様のキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。

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塗装見本と見比べてみるとココナの表情にはアレンジが加えられており、ゲーム内で生徒との絆を深めることによって見ることができる『メモリアルロビー』のイラストを参考に塗装されているようです。確かにアイラインや口元の表情がゲーム内でのココナに寄せられており、細かなアレンジでも大きく印象が変わりますね。またココナの衣装の塗装において難関ともいえる正面の縦縞模様ですが、ゴールドとブラックを綺麗に塗り分けられております。ブルーアーカイブのキャラクターの衣装は非常に個性的である反面、立体物として塗装するとなると苦戦を強いられるものですが、「あだみょん」様はその他の装飾も抜かりなく仕上げられておりますね。

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そして何といっても、美少女ガレージキットに欠かせない肌塗装も見事な仕上がりです。膝や指先のシャドウが美しく表現されており、イラストのような肌の透明感が感じられます。また前垂れのデカールはキット付属のものではなく「あだみょん」様が自作されたものだそうで、細かな形状や色合いまで元イラストを再現されております。
教官でありながら、その表情や仕草にあどけなさを残すココナの魅力を表現した作品でした。



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参加部門A:ミニチュアペイント部門
作者名:iLdo
メーカー名:リンボディビジョン
作品名:ハンター・モエト
ファレホ使用率:95%
コメント:ツヤ調整以外ファレホで塗りました。このサイズは初めてでしたが楽しかったです。

スタッフコメント:LIMBODivision209より、ウツノミヤ・モエト(35mm)が登場。近未来型ハンティングアクションゲームをテーマとしたジオラマ作品となっていて、手のひらほどの小さなサイズの中に世界観を感じさせる仕掛けがたくさん詰まっております。

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モエトは赤を基調としたカラーリングで塗装されており、「iLdo」様によるとソーシャルゲームのキャラクターをイメージして仕上げられたそうです。35mmというサイズ感だからこそ可能なのか、首元にはなんとティッシュでできたマフラーを追加されています。ファレホで着色後、乾燥とともに硬化したティッシュを取り付けてみると意外と相性が良かったそうで、モエトの衣装として違和感なく組み合わさっております。またハンマーの先端に見られるエフェクトも、使用されたものが百円ショップのスプーンという予想外の素材です。熱して簡単に曲げられる状態になったスプーンを変形させていくことで、あたかも技を発動する瞬間のエフェクトのようなパーツへと変身させております。

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世界観を物語るベースは、地上のアスファルトだけでなく地中も表現されています。スチレンボードを適当なサイズに切り出し、そのままでは断面がフラットなため金ヤスリで表面を荒らしているそうです。キットの台座もそのまま使用されており、周囲のアスファルトと同様のウェザリングを施しているため違和感なく溶け込んでおります。そして一際目を引くのが、モエトの狩りの対象と思われるクリーチャーの存在ですね。こちらは元々ルアーだったものを塗装されており、地中と地上で二匹いるように見えますが、実は体の長い一匹が地中から地上へ頭を出している様子を表現されているそうです。側面もジオラマの一部として使用した画期的なアイデアですね。
素材の加工からジオラマの表現方法まで、「iLdo」様の構成力に驚かされる作品でした。



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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:なっく
メーカー名:バンダイ
作品名:FMバルバトスルプス
ファレホ使用率:60%
コメント:「メッキ塗装を汚す」をコンセプトにフレーム、ベース、外装の汚しにファレホを使いました。

スタッフコメント:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズより、ガンダムバルバトスルプスが登場。1/100 フルメカニクスをボーンペイントによるメッキ調塗装で仕上げ、なんとその上からウェザリングを施すという多くのモデラーの意表を突いた表現をされています。苦労して綺麗に仕上げたメッキをあえて汚すという、ある意味背徳感ともいえる感覚を味わいながら制作されたそうです。

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「なっく」様はメッキ調塗装をここ一年ほど練習し、美しく仕上げることには大分慣れてしまったため、誰もやったことのない表現方法に挑戦してみようと思い立ったそうです。ボーンアルムで仕上げた鏡面の上からファレホのブラウン系でエイジング塗装をされており、ガンダムフレームはガンメタルやシルバーを使用されています。また塗装だけでなくキットの改修もされており、写真のような膝立ちを可能とするために太腿を延長し、さらに膝の上に置かれた左手は手首と指の角度を調節されています。

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ジオラマベースは火星をイメージして制作されており、砂もファレホで着色されています。実際の火星の地表を再現するかのように、砂の色の濃淡はまばらになっております。所々に岩のような大きな塊が転がっているのもリアリティが感じられますね。
綺麗な鏡面を出すだけでも練習が必要なボーンアルムをすでに使いこなし、さらに汚すという新たな境地に達した「なっく」様の作品でした。



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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:K
メーカー名:バンダイ
作品名:天佑、我ニアリ
ファレホ使用率:70%
コメント:0083第4話のビッター隊を再現しました。機体色にペイルグリーン、イエローオーカー等を使用。

スタッフコメント:続きまして、「K」様の3作品目になります。ミニチュア、ガールズフィギュアに続きロボ、メカ部門でのエントリーとなります。ありがとうございます!
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 第4話より、ノイエン・ビッター少将率いるMS小隊が登場。本コンテストの規定サイズをギリギリまで使った迫力満点のジオラマ作品です。

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ビッター隊といえば、現地改修仕様という設定のため各機の武装が通常とは異なります。そのため「K」様は本作品に使用したガンプラキット全てに抜かりない原作再現を施されております。アンテナやブースターの追加や異なるカラーで塗装された胴体と脚部、シュツルムファウストやハンド・グレネードを片手で2つ持っていたりなど、何度も映像を見返しながら完成させたそうです。これほどの機体数をファレホでフル塗装されていますが、ファレホの特性の一つである「乾燥の速さ」を熟知されていたからこそ、MS隊の塗装をスムーズに進められたとのことです。

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サバンナの大地を再現したジオラマですが、紙粘土やバークチップを駆使してごつごつとした岩を作り上げ、舞い上がる熱砂は脱脂綿にカラースプレーを吹き付けて制作されたそうです。モビルスーツの足元を隠すかのように舞い上がる砂煙は、これから始まる激しい攻防戦を思わせるかのように揺らめいています。そしてよく目を凝らして見てみると岩陰に小さな花が咲いており、「K」様によるとこれは原作にはなく、ちょっとしたアクセントのようなものとして付け足してみたそうです。あの激戦の隅で人知れず咲いていた花があったのかもしれませんね。
使用キット5体という大規模な作品でしたが、最後まで余すことなく原作再現を貫いた仕上がりでした。




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参加部門F:フリー部門
作者名:viviennepistols
メーカー名:アオシマ、タミヤ
作品名:納車記念日
ファレホ使用率:70%
コメント:ライダーと台座にファレホを使用。ライダーの革ジャンは、5色使用し本物に見える様に拘りました。

スタッフコメント:タミヤ 1/12 ストリートライダーとアオシマ 1/12 ホンダ CB750 ドリーム CB750 FOUR'69のツーショットが登場。納車日の記念写真のような二人の並びに、思わずカメラを向けたくなってしまいますね。

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まず新車のバイクですが、まさに納車日当日と言わんばかりの光沢が目を引きます。傷も汚れも一切無いピカピカのボディが、プラモデルではなく完成品模型のような高級感を際立たせております。「viviennepistols」様は本作品がバイクモデル初挑戦とのことですが、複雑な組み立てはもちろん、景色が映りこむほどの美しい光沢塗装で完成されています。

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隣に立つライダーは、革ジャンとジーパンに施された見事な質感表現も相まってダンディーな佇まいに仕上がっております。革ジャンにはコメントにもある通りファレホを5色使用されており、経年変化により味の出た革の質感がリアルに表現されております。ジーパンもシワを意識したハイライトにより本物さながらの質感が出ており、元がプラスチックだったとはとても思えないほどの仕上がりですね。
見せ方を意識したバイクとライダーの配置とそれぞれの塗装の仕上がりが、納車時の特別な幸福感を感じさせてくれる作品でした。



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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:viviennepistols
メーカー名:ボークス
作品名:むせる
ファレホ使用率:95%
コメント:トップコート以外ファレホを使用。抜群のスタイルにむせる。狂乱の貴公子のプラキット化もお待ちしております。

スタッフコメント:続きまして「viviennepistols」様の2作品目になります。「装甲騎兵ボトムズ」外伝「青の騎士ベルゼルガ物語」より、ファニーデビル、デスメッセンジャーの2機が登場。「Blue Knight×VOLKS」シリーズのインジェクションキットに、格納庫を再現したベースを組み合わせており、完成度の高い仕上がりとなっております。

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皆様は各ATのボディがムラなく綺麗に塗装されている事にお気づきでしょうか?驚くことに「viviennepistols」様は2機ともエアブラシではなく「筆塗り」で仕上げられているのです!
ご存知の通り、イエローという色は隠ぺい力が低いため、これほどの広い面積で美しく発色させるには相当な技術が要されるものです。またサビや煤汚れなどのウェザリングはイエローの鮮やかさが損なわれることなく適度に施されており、背後の格納庫と質感を統一されていることが窺えますね。

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通常のレッドショルダーカスタムよりも重心が低く骨太な印象のあるデスメッセンジャーですが、こちらも丁寧な筆塗りと程よいウェザリングでさらに重厚感溢れる仕上がりとなっております。「吸血部隊」の象徴である深紅の右肩も全体のトーンに合わせて暗めに塗装されており、「死の伝令」の異名に相応しい存在感を漂わせております。
見ているだけでオイルや硝煙の臭いがしてきそうなほど「むせる」、ボトムズの世界観がぎゅっと凝縮された作品でした。



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参加部門B:ロボ、メカ部門
作者名:Paz
メーカー名:バンダイ
作品名:ハロ連邦軍・ジオン軍仕様
ファレホ使用率:99%
コメント:目以外はすべてファレホ筆塗り、筆跡や下地を透けさせることで、複雑な色味を狙ってみました。

スタッフコメント:ガンダムシリーズではマスコット的存在としてお馴染みの小型ロボット「ハロ」が登場。模型誌ライターの清水圭さんのテクニックを参考に塗装されており、連邦仕様・ジオン仕様にそれぞれ仕上げられた作品となっております。

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連邦仕様のハロは一見するとグレー一色に見えますが、実は下地にエクスプレスカラー数色をまばらに散りばめられております。「Paz」様はグレーを乗せる際にカラフルな下地をあえて透けさせるように意識されており、コメントにある通りの複雑な色味を見事に表現されています。またモールドやパーツの分割ラインに沿ってチッピングも施されており、ハロが持つ「マスコット」的な一面に加え「ロボット」らしい重厚感も感じられますね。

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ジオン仕様のハロからは「Paz」様があえて筆の跡を残す塗装をされたことが窺えます。ダークグリーンを下地にオリーブグリーンを乗せていったそうですが、球体形状に合わせた筆の運びを意識されており、単純なムラとは異なる味のある塗装面に仕上がっております。
ハロというシンプルなメカを題材にしながらも、筆塗りならではのテクニックで彩られた作品でした。




さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの参加作品を順次ご紹介してまいります。次回を是非お楽しみに!

次回のファレホペイントコンテストは..
11月頃レギュレーション発表予定!!
お楽しみに!

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