皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!
7月も始まったばかりですが、じっとしているだけでも汗がでてきますね。東京では日中の気温が36℃をマークしていて、もはや猛暑日となっています。
外に出る人はもちろん、室内で作業される方でもこまめに水分補給して、熱中症対策や脱水症状対策を行ってくださいね。
健康管理に気をつけて夏を乗り切りましょう!
さてそれでは、ファレホペイントコンテスト2の作品紹介を行ってまいります!
今回も様々な力作が登場しています!「ファレホペイントコンテスト2 作品紹介⑳」ご覧ください!
スタッフコメント:ミニチュアペイント部門より、ビッグチャイルド 緑の騎士が登場。騎士の足元に広がる自然豊かなジオラマも自作され、広大な世界観を感じさせます。そしてこちらの作品、今回のミニチュアペイント部門にて金賞を受賞されました!おめでとうございます!
まずは騎士本体から見ていきましょう。右肩や腰に生い茂る葉は深緑から黄緑まで様々な色で塗装され、葉擦れの音が聞こえてきそうなほどの密度を感じさせます。また頭部は、造形を利用した影の落とし方が大変効果的で、守護霊としての強敵らしさを際立たせる厳格な顔つきを表現されています。
そしてやはり見どころは大迫力のジオラマです。木の輪切りを重ねてジオラマ正面部分に段差を作ることで、「塩見 恭央」様が意図的に水が流れ落ちる様子を表現していることが分かります。騎士の両側にそびえ立つ柱はスタイロフォームでの自作で、遺跡の様な古びた色味もファレホで表現されています。大きくうねる木の根やそこに絡まる蔦、所々にひっそりと咲く花々など、見る者が思わず引き込まれてしまいそうな独特の世界観を持った作品でした。
スタッフコメント:塗るガレ「Dragonets」シリーズより、ケツァルコアトルがミニチュアペイント部門にて登場。元キットの造形に加え、遺跡や廃墟をイメージした台座も自作され、神話としての世界観がさらに広がった仕上がりとなっております。平和を愛したものの、呪いをかけられ追われる身となってしまったケツァルコアトルが、故郷の地で再起を誓う場面をイメージして製作されております。
ケツァルコアトル本体はゲームカラーとゲームエアーを使用し、ウロコ模様や羽の色の移り変わり、頭飾りのディテールまで細かく筆で塗られています。生物感と神々しさが両立された仕上がりですね。キットの塗装見本では土台の岩とケツァルコアトル本体が同系色だったため、より質感の違いを引き立たせるためにこのようなカラーリングにされたそうです。
気になる土台の方ですが、元キットに加え新たに自作されたごつごつとした岩場が目を引きます。こちらは細かく切ったコルクや鉄道ジオラマ用の素材を組み合わせて製作されており、岩の隙間から顔を見せるコケはファレホのシーナリーを使用されています。マヤ遺跡をモチーフとされているそうで、時間の経過とともに廃れていった建造物に漂う哀愁と、青系色で彩られたケツァルコアトルの神々しさが対比されています。改めて作品全体を見てみると、キットとジオラマの継ぎ目を全く感じさせないほどの仕上がりが、「影崎倫理」様の中に広がる世界観を私たちに届けてくれます。
スタッフコメント:ゼロテ ミノタウロス(弩装備)がミニチュアペイント部門より登場。ミノタウロスの鎧や肩に担いだ弓に施されたノンメタリック塗装は造形の魅力が最大限に引き出されており、圧巻の完成度です。「MaSa」様は本作品の製作にあたり、色選択やストーリーについて大変熟考されたようで、360度非常に見どころの多い作品となっております。
そしてこちらの作品、ファレホペイントコンテスト2におきまして、最優秀賞を受賞されました!本当におめでとうございます!
「MaSa」様は本作のミノタウロスについて、「かつて自身が攻め落とした城に再度訪れ懐かしんでいるシーン」と語っておりました。そのストーリーを踏まえて改めて本作品を見てみると、屈強なミノタウロスとは反対に、ジオラマ全体には耳をすますと風や水などの環境音が聞こえてきそうな、どこか閑静な佇まいが感じられます。
そして少し別の角度から見てみましょう。ミノタウロスの後方から青い光が当たっていることが分かりますね。しかしその光源の正体はジオラマの中には描かれておらず、後方へ続くその先の風景を私たちに想像させる巧妙な作りとなっています。その他にも水面の反射や石柱に反射するミノタウロスの赤い影など、まさに最優秀賞にふさわしい見所の尽きない作品でした。
スタッフコメント:「ジョジョの奇妙な冒険」第三部より、オインゴ・ボインゴ兄弟が登場。イベントディーラー ヘビーゲイジ様のキットを使われていて、既存完成品のリペイントカラーをイメージされて制作されたのだそうです。ファンにとっては思い出深い、あの爆弾仕掛けのオレンジが足元に転がっており、自作された台座にもこだわりが感じられますね。
リペイントカラーイメージということで、ファレホの各シリーズを駆使して塗装されております。服装から髪型、肌の質感までキャラクターの造形を活かした陰影表現をなされており、ジャケットや肌部分にはエクスプレスカラーの効果が存分に発揮されています。またTシャツの文字やベルトの金具まで抜かりなく塗り分けられており、キャラクターのファッションの魅力を引き出しております。
2人の登場した回のストーリーを思い起こさせる台座は全て「灰羽」様の手作りで、スパナとオレンジは小さいながら見事な出来です。ジョジョ愛に溢れた作品、楽しく拝見させていただきました。
スタッフコメント:日本万国博覧会のシンボル「太陽の塔」がフリー部門にて登場。海洋堂 ARTPLA 太陽の塔を細部まで余すことなく塗り分けられており、本物さながらの迫力です。そしてこちらの作品、フリー部門にて銀賞を受賞されました!おめでとうございます!
上方向からホワイトサフ、下方向からブラックサフを吹き付けることで巨大建造物に落ちる影や自然な汚れを表現しており、表面に見られる微妙な凹凸の造形も逃すことなく際立たせています。見ている内にプラモデルであることを忘れてしまいそうですね。さらに赤のラインや、過去を表す背面の顔の塗り分けも丁寧に仕上げられており、「コモノスキー@織部」様のハイレベルな塗装技術が窺えます。
右の腕の鉄骨はグリーンスタッフワールドのクロームメッキを使用されたとのことで、キットのデティールを損なうことなく美しく仕上げられております。そして何と言っても中心に位置する「生命の樹」は、近くで見れば見るほどその細かな塗り分けに驚かされます。樹の幹に取り付けられた生物模型群は一体一体が精密に塗装され、階段や壁面の鮮やかな赤色も相まって生命のエネルギーが感じられますね。「コモノスキー@織部」様の追求したリアリティは様々な角度から見て取れ、まるで本物の太陽の塔を前にしたかのような圧巻の完成度でした。
スタッフコメント:「お兄ちゃんはおしまい!」より、まひろちゃんがアイキャッチの衣装で登場。メガハウスより発売のMelty Princess お兄ちゃんはおしまい! てのひらまひろちゃんをリペイントされ、さらに「多幸」様がイメージするまひろちゃんの部屋を再現されております。可愛らしい一面とは反対に少し散らかり気味な部屋はまひろちゃんの趣味や性格が反映されていることがよく分かりますね。
マゼンタを差し色として乗せており、耳や尻尾のリボンまで丁寧な塗り分けと鮮やか発色が見られます。口元に付いたクリームや髪の毛のハイライトは「多幸」様のアレンジだそうです。
お部屋の小物はガチャガチャやミニチュアのものを中心に使われており、エンディング映像に合わせてリペイントされているそうです。まひろちゃんの座る座布団とオオサンショウウオのぬいぐるみは自作とのことで、おにまいという作品を「多幸」様がよく観察された上で本作品の製作に取り掛かっていたことが分かりますね。リペイントに留まらず、可愛らしいアレンジまで施された作品でした。
スタッフコメント:ロボ、メカ部門より、一風変わったザクタンクが登場。こちらのザクタンクはバンダイより発売の旧キット 1/144 マゼラアタックとスターターセット 量産型ザクの上半身を組み合わせ、さらに腰部には30MMシリーズのパーツを使用したミキシング作品となっております。工事現場を思わせるジオラマ風の土台も自作され、激戦地で戦闘に参加するモビルスーツとはまた異なる「作業用ロボット」としての印象が感じられますね。
「S」様はこちらのザクタンクを成形色を活かしたウェザリング塗装で仕上げており、サビや塗装剥がれの表現にファレホを使用されています。履帯周りの砂汚れにはタミヤのウェザリングスティックとファレホを混ぜたものを、サビの色にはアクリルガッシュの赤・オレンジ系を混ぜたものを使用されるなど、ファレホとその他のツールを上手く組み合わせております。
また、ザクのモノアイが点灯していないことにお気付きでしょうか?「S」様によるとこれは稼働していないのではなく、この機体が廃棄品の寄せ集めであるため現在は腰部が操縦席となり、パイロットはそこから外の様子を伺うといった構造だそうです。
土台はスチレンボードにタミヤの情景テクスチャーペイントを塗布し、巨大なタンクはなんとラムネ菓子の容器をファレホで塗装されたそうです。こちらも赤サビを施したリアルなウェザリング塗装が見られ、よく見るとクラッキングも入っており、ザクタンク同様の荒廃ぶりを感じさせます。フィクション上のメカでありながら、本物の工事現場に足を踏み入れたかのような臨場感溢れる作品でした。
スタッフコメント:またまたエントリーくださいました「馳走」様の6作目をご紹介いたします。
今回は「馳走」様のミリタリー部門の作品です。ピットロード製の1/700スケールのモスキート2機とベースの傾斜をうまく活かして臨場感のある作品に仕上げてくださいました。
そしてなんと「馳走」様は本作品で、コンテスト6部門全てのジャンルにエントリーされたことになります!いつも素敵な作品ありがとうございます!
双発ですので実機はそれなりの大きさのあるモスキートと言えどもさすがに1/700になると指先に可愛らしく乗ってしまうサイズ。それを迷彩パターンまで再現して丁寧に塗り分けてくださっています。
更に、エクスプレスメディウム+極細綿棒の合わせ技で、迷彩にぼかしまで入れてくださっているこだわりぶり!さすが「馳走」様ですね。小スケールモデルのビネットに、魅せるアイデアと技術の詰まった素晴らしい作品をありがとうございました。
スタッフコメント:フリー部門より、N.S.miniaturesから刻印者が登場。重厚感溢れる岩崖はスタイロフォームを削り出して作られたそうで、作品全体に独特の世界観を漂わせています。そしてこちらの作品、スタッフセレクト賞を受賞されました。おめでとうございます!
刻印者本体は約4㎝という手のひらにすっぽり収まるサイズですが、各所に「チップス」様のハイレベルな塗装テクニックが詰まっております。まずヘルメットと剣に見られる見事なノンメタリック塗装ですが、なんと初挑戦とのことです。海外ペインターの方の動画を参考に勉強されたとのことで、実際にライトを当てながらハイライトの位置を決めていったそうです。そして同じく目を引くのが、腰に付けた瓶の発光表現ですね。蛍光グリーンを使用した周囲の衣服への照り返しが表現されており、こちらはゲームのアイテムを参考に塗装されたとのことです。
そびえ立つ岩崖は刻印者の足元から側面まで、ひび割れの方向や深さが実際の岩同様に不規則に入り込んでおり、またそれらの造形を際立たせるドライブラシも非常にリアルな仕上がりです。崖から生える一本の木は銅線を使用して作られ、こちらに施されたドライブラシも小さいながら作品全体に漂うダークファンタジーな世界観にマッチしていますね。ミニチュア本体から土台のジオラマまでシックな色合いで統一され、まさに「旅の途中」を感じさせる作品でした。
スタッフコメント:前回のファレホペイントコンテストに参加された「UGはらよ」様が、今回もご参加くださいました!ありがとうございます!
「機動戦士ガンダムAGE」より、AG ガフランとAG ゼダスのミキシング作品が登場。4足というケンタウロスのようなフォルムと元キットのシャープな造形がマッチしており、ジオラマと共に躍動感溢れる仕上がりとなっております。また蹴り上げている前足を見ると、単なるミキシングではなく、可動域に制限のあるAGのキットそのものの改修にも着手していることが分かりますね。
「UGはらよ」様は本作品の製作にあたって西洋の甲冑を参考にし、特に金属の汚れについて研究されたようです。金属色はメカカラーやメタルカラーを中心に使用され、戦闘中に付いた塗装剥がれの痕やパネルラインに付着した赤サビが金属の質感を引き立てています。そして地面に若干突き刺さるようにめり込んだつま先と泥はねによる脚部の汚れが戦闘中の動きを表現する上で大変効果的で、地上戦において高い機動性を備えた機体であることを思わせるクオリティです。
さらに本作品の魅力はウェザリングだけではありません。カメラアイとゼダスソードの発光表現にご注目ください。ハイライトに加え周囲の装甲に見られる照り返しもしっかりと表現されており、特にゼダスソードの光は地面と前足に反射しているため、武器本体に流れる高出力のエネルギーがひしひしと伝わってきますね。ガフラン・ゼダス共に作中ではバリエーションの多い機体でしたが、「UGはらよ」様の製作された本作品はそれら公式機体に並ぶほどの完成度でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの参加作品を順次ご紹介してまいります。次回を是非お楽しみに!
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