みなさまこんにちは!
鳴りやむことを知らぬ「ファレホペイントコンテスト4」作品紹介。
今回はスケールモデルフロアがお送りします!
1982年放送「戦闘メカ ザブングル」登場のウォーカーマシン、ガバメントタイプですね!
約40年前のバンダイさんのキットですが、こちらの作品をご覧頂くとわかるように、大幅な改造をせずともしっかり塗ってあげればこのように最高にカッコ良く仕上がります!
コクピット!
当時の1/144キットはクリアパーツではないので塗装などでの表現ですが、黒一色も一つの正解ですね。
スケール感を損なわず、敵メカとしての存在感もばっちりです。
ウォーカーマシン。その名の通り、本来は作業マシンです。
このガバメントタイプは、劇中では一匹狼のアウトロー「ティンプ」が使用していたため、「戦闘マシン」というイメージになっています。
シラトリさんの作品はそのあたりをしっかりと汲み、戦闘用らしい重厚感の伝わってくる塗装でしあげられていますね。かっこいい!
近年のお手軽なプラモと違い、古いキット、いわいる「モナカキット」は作り手の個性がとても反映されると思います。
動力ケーブルの追加等も含め、手を加えた部分、シラトリさんのこだわりの箇所が完成品にはっきりと表れるのが醍醐味ではないでしょうか。
旧キットを手に取りたくなる、完成させたくなる、そんな気分になる素敵な作品でした。ありがとうございます!
マックスファクトリー「PLAMAX Naked Angel 1/20 希崎ジェシカ」をファレホにて仕上げた作品。
遠目からでもそれとわかる「人間の色」が再現されております。
1/20スケールはミニチュアフィギュアとして、造形密度/塗装による描き込み具合/良好な作業時のハンドリング/完成時の見映えといった点において非常に高い次元でバランスが取れたサイズ。
単体で十分に作品として成り立つ素性に加え、ベース等での演出によって、ヴィネット作品の様な印象を受けます。
美少女フィギュア然り、スケールモデル然り、肌色を塗っても肌にはならないのが模型の常。
人の肌は一色ではなく、色んな肌色が点在するのを全体として見ているという実態を塗装で再現するという概念が求められます。
ゲームカラーでの塗り重ねによるレイヤリングとグラデーションは、小スケールフィギュアの肌色表現方法として非常に有効であると言えます。
ファレホのみによる仕上げに捉われず、ラスキウスデコによる質感効果を加えるなど、作品としての完成度を向上させるために素材や技法を適材適所選択している様子が見てとれます。
同じ塗装方法/使用部材であっても、作者によってその仕上がりに個性が現れるのが、ミニチュアフィギュアの楽しい部分であると言えます。
左手工房さんの月光の狩人を、ファレホ使用率50%にて仕上げてくださいました!
ぱす様のコメントにもある通り、「光るフクロウ」を光源とした「ハイライトプライミング」のような技法を用いた作品となっており、幻想的な雰囲気を醸し出してくれております!
光源となる「光るフクロウ」に照らされた月光の狩人が、幻想的で美しい本作!
人肌の暖かさを感じるような肌の塗りから、細かなアイペイントや服の装飾など、どこをとっても抜かりない作品に仕上がっております!
「光るフクロウ」は、様々な色合いのグリーン系カラーを使用することで、光り加減や具合を調節しており、「光っている」という説得力を増してくれています!
少々影になっている部分はワントーン濃くて暗い色を、頂点はより明るめの色を使用することで、どのように光り、輝いているのかを読み取ることができます!
また、各部に施された雪のエフェクトによって、過酷な環境下で輝く「灯火」のような力強さを「光るフクロウ」に感じることもできます!
背面や肩のアーマーには、雪が降り積もっており、金属の持つ「冷たさ」のような雰囲気を際立たせてくれております!
服のシワ感、金属のディテール感等々、その素材感、質感にもこだわりを感じることができます!
本作を見る角度によって、それぞれ違う印象を与えてくれる幻想的な雰囲気は、唯一無二でございます!
お次は、利尚さんのワイルドキャットのご紹介!言わずと知れた、アメリカのグラマン製、レシプロ戦闘機。次なる戦いに備え、翼を休めるワイルドキャットと、メンテナンスにあたる整備員達のジオラマ作品となっております。それではご紹介に参ります!
整備員たちが忙しなく機体のメンテナンスにあたる様子が伝わってきます!照りつける太陽を背に、飛行甲板で、点検ハッチやコックピットの点検、機体のリペイントをする整備員達の息遣いが感じられます。使い込まれた機体や道具類の再現もお見事です!
機体塗装もお見事です!海軍機ならではの洋上迷彩を丁寧な塗り分けで再現されています。ネイビーブルーの機体塗装ですが、各色の境目がぼかされており実機さながらの雰囲気の他、リベットやパネルラインには丁寧なスミ入れも施されていますね!
下から見上げてみても面白いのが、利尚さんのジオラマ作品の魅力です!艦上機ならではの堅強な足回り、整備員達がメンテナンスに使用する工具や作業台、機体下面にも丁寧に施されてあるスミ入れなど、どこから見ても楽しめる素敵な作品でした!
続いては今回の「ロボ、メカ部門」銀賞受賞作品!!
みんな大好き「天空の城ラピュタ」より、パズーとシータが流れ着いた庭園でロボット兵に出会う、あのシーンです。
さと さんの表現力により、印象的なあのシーンが情感たっぷりに立体化されています。
まず注目はロボット兵(園丁タイプ)から!
鈍色に光を反射する装甲版。鋳造のような金属肌を見事に再現した塗装で、プラモデルとは思えないほどの質感と重厚感が表現されています。
苔むした上面や全体の細やかな汚し処理によるエイジングで、まさに「古代文明の産物」といった雰囲気を醸し出していますね。
肩にとまった小鳥。今回の影の主役ともいうべき「ヒタキ」も存在感抜群です。かわいい。
顔が見える角度からパズーとシータ。
キリッと見上げるパズーと、「なにか」を覗き込むシータ。
面相やゴーグルの反射光などもしっかりと描き込まれています。シータはなんとパズーからの改造だそうです。
最後は俯瞰で一枚!
ジオラマ全体の完成度を高めるのに一役買っている石柱や石畳などにも注目してみて下さい。
登場人物や配置物それぞれの素材感がはっきりと伝わる塗装技術。お見事です。
個々の完成度はもちろん、作品全体から感じる さと さんのこだわりが、この観ていて全く飽きない素晴らしいジオラマ作品に凝縮されていますね。
ちなみにこの一枚、さと さんが「探してください」とおっしゃっているものが一望できます。見つけられたでしょうか?
というわけで5作品をお送りしました!
次の作品紹介もお楽しみに!
ファレホペイントコンテスト4まとめは以下の通りだっ!
□前回までのあらすじ↓