ホビー天国2-3階担当スタッフです。
2025年、令和7年の3月も終わりに近づいております!
年度末や新生活の準備などで慌ただしい一日をお送りの方々も多いと思われますが、当ブログをご覧いただいて一息ついていただければ幸いです。
それではコンテスト作品のご紹介へと参りましょう!
今回も様々な力作が登場していますよ!「ファレホペイントコンテスト4エントリー作品紹介④」皆様是非ご覧下さい!
スタッフコメント:ボークス主催のペイントコンテストにて毎度複数作品エントリーしてくださっている「馳走」様が、今回もご参加くださいました!ありがとうございます!
鳥山明先生の名作『SAND LAND』より、サンドランド国王軍戦車隊104号車が登場。昨年3月にご逝去された鳥山明先生を偲ぶ思いをテーマに、ファレホによる筆塗り塗装で「鳥山メカ」の魅力を存分に表現してくださいました。
「馳走」様は本作品において、普段から作り慣れている戦車モデルでの塗装方法を活かして塗装されたそうです。モデルカラー ミドルストーンをベースに透明オレンジやクレオス ウェザリングカラーで汚しを追加され、車体全体に使用感や重厚感をもたらしています。
また開閉ハッチに貼られた104のデカールの上からウェザリングを施すことにより、自然な汚し表現をされているほか、履帯や転輪の奥までぬかりなく十分なウェザリングが施されているところも、ミリタリーモデルならではの仕上がりとなっております。
SAND LANDの世界観を表現した台座は、ファレホを混ぜたジオラマ用ペーストを盛り付けて砂漠の質感を表現されております。
後方で巻き上がる砂煙はキット付属のエフェクトパーツではなく、ウェットティッシュを千切って使うというアイデアを用いてリアリティな演出をされています。
何より作品の見せ方が素晴らしく、タイトルロゴを飛び越える104号車の構図は迫力満点で、アニメーションでは味わえない立体物ならではの躍動的な演出となっております。
ポップとリアリティを両立した「鳥山メカ」を見事に表現した作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「馳走」様の2作品目です!クラフトパーソンより、KNIGHTS OF DRAGONが登場。堅牢な鎧とその隙間から垣間見える生体組織の造形、そしてアナログ造形ならではの味わい深い造形に惹かれ、本作品の制作に臨まれたそうです。よりレリーフらしい見映えを意識されており、薄く伸ばしたジオラマ粘土の上に貼り付け、ブックエンドを利用したディスプレイスタイルでエントリーしてくださいました。
「馳走」様は各部へ色を乗せる前に、あらかじめ全体を白と黒のみで塗装されています。先に陰影をはっきりと際立たせ、その上からグレーズメディウムで透明度を上げたカラーを塗布していったそうです。この手法によって下地の陰影を透かしながら彩色することが可能で、透明度を上げているため一度に下地を覆い隠してしまう心配も無いとのことです。特に首元は動力パイプのようなものが入り組んだ緻密な造形のため、混ぜるメディウムの量も増やして慎重に塗り重ねていったそうです。
青白い兜飾りですが、こちらも細かい窪みやエッジ部分を際立たせるように陰影とハイライトが描かれており、他の部位と同様にカラーを後から乗せています。カラーを乗せる際、比較的筆の入りづらい深い溝はあえて塗りこまず、下地を残したままにすると自然に影が落ちた様子を表現できたそうです。
キットの造形を巧みに利用した陰影表現と、地道な重ね塗りによって完成された絶妙な色合いが目を引く作品でした。
スタッフコメント:更に続きまして「馳走」様の3作品目をご紹介です。今回もたくさんのエントリーありがとうございます!
リンボディビジョン209より、シリーズ内でも大変な人気を誇るシャルロッテ・デ・バーボン(75mm)が登場。シャルロッテに合わせて、レジン製のおしゃれな台座を自作されております。
これまでミニチュアフィギュアを数多く制作されている「馳走」様ですが、なんとリンボ・ディ・ビジョンフィギュアは今回が初挑戦とのこと。初回からアイデアを盛り込むところは流石ですね!
本作品の塗装において「馳走」様が着目されたのは、衣装の材質の違いだそうです。パッケージイラストを見ただけではどれも似たような「黒」一色で塗装してしまいがちな部位も、袖はマットな質感、スカートはエナメル質、ストッキングは肌色を透かしてみるなど、表現が単調にならないよう工夫をされています。
スカートのフリル部分などの筆が上手く入りこまない形状には、グレーズメディウムを混ぜることで流動性を上げ、筆で「塗る」というよりかは「流し込む」といった方法で塗装されたそうです。
肌部分の塗装には、ゲームカラー エクストラオパーク ヘビースキントーンとホワイトを調合したカラーを使用されています。こちらは高い隠ぺい力や発色の良さから、「馳走」様が肌塗装においては普段から愛用されているのだそうです。
リンボシリーズ初挑戦でありながら、同一色で材質の違いを引き出すというテーマで制作された作品でした。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト3にて、フリー部門で「銅賞」を受賞された「raccoon」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
今回使用されたのは、約40年ほど前に丸越より発売されたキン消し「デカケシ」シリーズです。キン消しとは漫画『キン肉マン』に登場する超人の形をしたゴム製の玩具で、「raccoon」様は当時購入されたものをコンテスト用に塗装し、さらに季節感あふれるクリスマス仕様のジオラマに仕上げてくださいました。
40年も大切にしてくださっているホビーで参加してくださるとは、何とも光栄なことですね!
ステカセキング、スプリングマンと教官のスニゲーターが向き合い、そしてよく覗いてみると奥には降雪の中からこちらを見守るサンタ姿のザ・魔雲天が佇んでおり、悪魔超人達がクリスマスパーティーの準備を進める様子が表現されています。
単行本表紙やテレビアニメを元に設定通りのカラーリングで塗装されていますが、40年も前の玩具であるため、塗装前の下処理や一部造形の修正も必要だったそうです。
ステカセキング、スプリングマンの二名はそれぞれ光沢仕上げ、スニゲーターはマットな仕上がりを意識されており、超人たちのモチーフの質感に合わせて塗装されていることが分かりますね。
さて、クリスマス要素が盛り沢山の賑やかなジオラマですが、こちらは百円ショップで購入したアイテムを組み合わせたり、さらにそこへファレホやジオラマ素材によるテクスチャーの追加を施されています。
草木に積もった雪はタミヤ 情景テクスチャーペイントを使用されており、季節感を強調するとともに、雪が降り積もる屋外から彼らの団欒を眺めている気分に浸ることもできます。
さらにキン肉マン要素を余すことなく散りばめられており、悪魔将軍の肖像画やキン肉マンの単行本、スニゲーターが持つパーティーモールの輪の形など、もはや写真だけでは全て伝わり切らないほどの数に達します。
キン肉マンファンであれば思わずニヤリとしてしまう要素が数多く盛り込まれ、且つコンテストの開催時期に合わせたテーマで仕上げてくださったジオラマ作品でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの作品紹介を順次行なって参ります。是非次回をお楽しみに!