こんにちは、横浜ショールームの☆野です。
横浜ショールームはスケールモデルを充実取扱中!
それだけでなく、入れ替わり制で日々お客様の完成品がショーウィンドウを彩ります。
そんなお客様の制作したスケールモデル完成品を随時ご紹介してゆきます。
今回の作品はこちら!
無数の砲塔を備えた、これはまるで地上戦艦!
これはソ連が第二次世界大戦前に開発した多砲塔戦車の極致、巨大戦車T-35です。
使い込まれたような見事なウェザリングも相まって、素晴らしい巨大感と威圧感が演出されていますね。
本家ロシアのメーカー『ズベズダ』が近年リリースした最新キットをいち早く完成させてくださいました。
独自で追加してくださったフィギュアヴィネットのおかげで、そのサイズも分かりやすいですね。
ご覧あれ、この長大な車体!
この車体に砲塔を5基も積んでいます。
ひときわ大きいのが陣地破壊用の榴弾砲。
中くらいの砲塔2つが対戦車砲。
そして一番小さい2つの砲塔が対人用の砲塔です。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に、世界中で『多砲塔戦車ブーム』と呼ぶべき流れが起こりました。
砲塔は多ければ多いほど強い、という訳です。
そして、ソ連も例に漏れずそれに乗っかり、ソ連最大にして最多の砲塔数を数えた怪物戦車がこのT-35。
いや、見事な塗装と最新キット造型が合わさり、まさしくT-35を体現する重厚な完成品です。
それでは制作者様のコメントです。
『実際の活躍はともかく』との制作者様の言葉通り、現在の戦車が多砲塔でないことからもわかるように、この『多砲塔戦車』というコンセプトは失敗に終わりました。
多砲塔なので、非常に多くの搭乗員を要し、その統制も困難だったこと。
なにより重要部分が拡散してしまって、装甲を全体に施すことが出来ず、見た目に反して多砲塔戦車は全般的に軽装甲(!?)だったことが挙られます。
ハッタリこそ効いているものの、多砲塔は思ったほど有機的には動かず、撃破されやすい戦車だということです。
しかし、こんな時代の徒花にこそ我々スケールモデラーはいつも心惹かれます。
なぜなら、現在の成功は、彼らの失敗例から積み上げられたものだからでしょう。
そしてなにより『多ければ多いほど良い』というロマンに我々男は支配されているからです!
本車両は、そんな欠点を抱えながらも実戦に投入されました。
この完成品には、そんな本車の歴史が伺えます。
こちらの作品は、ただいま店舗のショーウインドウにて展示中です。
それでは、次の作品のご紹介でお会いしましょう!