こんにちは!神戸ショールーム店長の山崎です!!
ちょっと遅くなりましたが、5月21日・22日に行ったキャラグミン組み立て実演のアフターレポート、その2です!!
前回までのおさらいはこちらを↓↓
キャラグミン組み立て実演アフターレポート ~神尾観鈴編、その1~
キャラグミン AIR
■nonスケール 4色成型カラーレジン製組み立てキット
■原型制作: 造形村
■全高: 約155mm / 全幅: 約102mm
■パーツ数: 19点、瞳デカール付き
■価格: ¥9,900-(税込)
©VISUAL ARTS/Key
今回は瞳デカールの貼り付けを中心に完成までお届けいたします。
デカールはカッターやハサミなどで台紙を適度な大きさに切り取り、ピンセットを使ってぬるま湯に5~10秒ほどつけます。
水よりもぬるま湯の方がデカールも柔らかくなるので貼り付けやすくなりますが、水でもぬるま湯でもつけすぎるとデカールのノリが溶けて流れて粘着力が落ちてしまいますので気をつけてください。
また、熱いお湯や熱湯につけると熱でデカールが縮んだり破れてしまう恐れがあるのでNGですよ。
デカールをぬるま湯から出したら台紙に水がしみ込んでデカールがスライドできるようになるまで待ちますが、そのままだと水分が多すぎてノリが流れてしまう恐れがあるので、乾いたタオルやキッチンペーパーなどの上に置いておくと余分な水分を吸い取ってくれます。
デカールを貼る場所にはあらかじめマークセッターを少量塗っておきます。
マークセッターにはデカールを定着させやすくする糊成分とデカールを柔らかくして曲面などに馴染みやすくする成分が含まれておりますので定着しやすくなります。
今回は使用しておりませんが、曲面や複雑な形状部分にデカールを貼る際にはマークソフターを使用するとデカールが柔らかくなって曲面に馴染みやすくなります。
ただし、マークソフターはデカールがとても柔らかくなるため、デカール自体が破れたりシワになったり、デカール同士でくっついてしまったりする場合がありますので塗りすぎには十分注意してください。
マークセッターもマークソフターは水溶性ですので、あらかじめ水で薄めて使うのと急激な軟化を防ぐことが出来ます。
デカールが台紙からスライドするようになったら、ピンセットなどを使用して台紙からスライドさせながら貼り付けます。
肝心なところの写真が思いっきりピンボケで申し訳ございません・・・
ピンポイントでベストな貼り付け位置にデカールがのることはまずないので、指先や筆などにに少量の水をつけて微調整を行います。
位置が決まったらズレないように注意しながら真ん中から端に向けて転がすようにしながら綿棒などで余計な水分と気泡を除去してデカールを密着させます。
またしてもピンボケ・・・ほんとに申し訳ないです(汗)
反対側の瞳も左右のバランスに気を付けながら同様に貼り付けを行います。
左右のバランスは実際に見ながらよりも一度スマホなどで正面から写真を撮って画像を見た方がわかりやすいですよ。
左右の瞳を貼り終わったら今度は眉毛の貼り付けを行います。
瞳と違ってモールドなどがないため貼り付け位置を決めづらいですが、予備の瞳デカールと見比べたり、前髪パーツをつけてパッケージ写真と見比べたりしながら位置決めを行います。
無事左右の瞳と眉毛の貼り付けが終わったフェイスパーツがこちら。
難しそうに思えますが、落ち着いて丁寧にやれば大丈夫です。
万が一失敗してもキャラグミンには予備の瞳デカールがもう1セットついていますので、慌てず恐れずに挑戦してみてください。
デカールの貼り付けが終わったら顔の表情線を描いていきます。
塗料皿に少量のファレホを出して面相筆の先端部にちょっとだけつけて、塗料皿のフチで余分な塗料を落としながら穂先を整えて描いていきます。
難しそうに思えますが、
・塗料を筆に付け過ぎない
・穂先を整えておく
・パーツを持つ手と筆の持ち手をしっかりと固定する
以上の3点を抑えていただければそこまで難しくはありません。
失敗した場合でも乾く前であれば水で、乾いた後であればエアブラシシンナーやエアブラシクリーナーで拭き取ることが出来ますので、納得いくまで何度でもリトライしてください。
作例でも最初に描いた線が太すぎてヒ〇カみたいになってしまったりなどで、3~4回ほどやり直しましたが、なんとかうまくいきました。
表情線、口のラインの塗装が終わったら、最後にチークを入れております。
タミヤの"ウェザリングマスターグマスターG(フィギュア用)"のサーモンを軽くほほ部分に擦りつけております。
塗装が終わって瞳デカールと塗料が完全に乾燥したら(最低でも一晩くらい)
クレオスの"水性トップコート"を全体に吹いて(作例では"水性ホビーカラー つや消し"を薄めてエアブラシ吹き)塗装とデカールをコートするとともに全体のつやを統一します。。
作例では全体につや消しを吹いておりますが、お好みで半つやにしたり部位によってつやを変えて素材の違いを再現してもよいですね。
トップコートが乾燥したら最後に瞳部分だけ"ファレホ グロスバーニッシュ"や"エナメルクリア"を塗って
瞳のウルウルを再現して完成です。
レジンキットの接着には瞬間接着剤やエポキシ系接着剤を使用します。
瞬間接着剤
メリット: 硬化時間が早い。効果促進剤を使うとさらに短縮
ゼリー状やサラサラタイプ、瞬着パテなど種類が豊富で使い分けが出来る
デメリット: 衝撃に弱い、白化現象が起こりやすい
エポキシ系接着剤
メリット: 接着力が強力
デメリット: 硬化時間が(瞬着と比べると)長い
瞬間接着剤は小さなパーツや接着面が少ないパーツの接着や隙間埋めなどのパテ替わりに、エポキシ系接着剤は重量のあるパーツや負荷がかかる部分の接着に向いておりますので、特性や使用用途、部位によって使い分けると良いでしょう。
※瞬間接着剤の白化現象について
瞬間接着剤を使ったらパーツや接着面が白く曇った、袋やケースに入れておいた瞬間接着剤の容器が白くなったといった経験はみなさん一度はあると思います。
これが"瞬間接着剤の白化現象"と呼ばれるものです。
白化現象は、硬化する前に空気中に蒸発した瞬間接着剤が空気中で細かい粉末状に硬化して付着することで発生します。
つまり接着面の白化現象の原因の大半は瞬間接着剤のつけすぎによるものです!
白化現象を防ぐためには、
1、瞬間接着剤を使わない
なんだか身もふたもないですが、白化したら困る部分(クリアパーツなど)には瞬間接着剤以外の接着剤を使うのがベストです。
2、瞬間接着剤をつけすぎない
上にも書いた通り、白化の原因の大半は瞬間接着剤のつけすぎによって起こります。
いっぱいつけた方がしっかりと接着出来そうなイメージがありますが全然そんなことはありません。
むしろつけすぎると硬化時間が遅くなったりはみ出したりで余計に白化現象が起きやすくなるので、瞬間接着剤を使う際は接着面に適量を塗布する方が白化現象が起きにくくなります。
瞬間接着剤を接着面にピンポイントに適量つけるのには"瞬着ぬりぬり君"がオススメですので是非こちらもお試しください。
3、瞬着硬化剤を使う
白化現象は硬化する前に蒸発した瞬間接着剤が空気中で硬化することで発生します。
つまり瞬着硬化剤を使用して瞬間接着剤が蒸発する前に硬化させてしまうのも有効ですね。
今回は大きなパーツや加重がかかる部位もないので、瞬間接着剤のみを使用してすべてのパーツを接着しましたが、キットによっては差し替えでポーズや表情などを変えられるものもありますので、そういったキットはあえて接着せずに金属線のみの接続にしてもいいですね。
パーツを接着してついに完成です!!
成型色を活かした筆塗りでもここまで出来ますし、難易度も高くありませんので、ぜひ挑戦してみてください。
こちらの完成品は神戸ショールームで展示しておりますし、制作でわからないことがあれば、お気軽にスタッフまでお尋ねください。
みなさまのご来店を、スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。