皆様こんにちは!ホビースクエア秋葉原用品コーナー担当★野です。
本日も皆様に耳よりの情報をお伝え致します!
さて今回は「初めてのスジボリ」で必要な物を、実地を交えてご紹介しましょう!
とりあえず今回は「基本を押さえる」ということで、二つのアイテムを揃えましょう。
それが
・スジボリ工具
・ガイドテープ
です。
とりあえずはこれだけでスジボリ加工はOK!
ではまずはスジボリ工具からいくつかピックアップしてご紹介しましょう。
現在スジボリ工具は多様性に満ちて色々な用途のものが存在します。
ですが、ここでは基本的のモノを3つほどチョイスしてみました。
写真左側からご紹介しましょう。
1,ハイキューパーツ社のラインスクライバー
「高炭素鋼」を使用したスジボリ工具です。
「高炭素鋼」は強度にも優れており、細くて繊細なスジボリ工具に更なる耐久性を与えます。
(だからと言って無理させちゃだめよ?)
鉤爪のような部分で引きながら使用できる他、「刀の背」の部分でちょっとしたカンナ掛けも可能です。
初心者の方や使用頻度が高い方にお勧めです。
2,スジボリ堂のBMCタガネ量産型
著名なスジボリ堂のタガネです。量産型とは言え刀身部分の形状や素材は通常版と同じとされていますのでご安心ください。
こちらは「タングステン製」です。
タングステンは非常に硬度が高く、「直角なスジボリを精度を出して彫り込む」事が得意です。
ただ、硬度の高い物は横に無理な力を加えると破損のリスクがありますのでご注意を。
完成度の高さを求め、じっくり作業に取り組む方にお勧めです。
3,ファンテック社のスジボリカーバイト
こちらもタングステン製。性質や使用感はスジボリ堂のBMCタガネに近いです。
ビット径が3.175mm規格なので、3.2mm系の大きいピンバイスをそのまま持ち手に出来ます。
(もちろん、同社から専用持ち手も販売されています)
また、細部のスジボリは持ち手無しの短い状態の方が使い易い局面もあります。
使用者の様々なニーズに合わせてカスタマイズできるスジボリ工具です。
さて、これらいくつかのメーカーに加え、スジボリ工具は多種多様なサイズが存在して使用者を悩ませます。
ガンプラなどの場合は0.15mmをオススメします!
ガンプラ本体のスジボリはもう少し太く彫られているのですが、「追加でスジボリをする」ということであればやや細目の方が良いのではないでしょうか。このサイズであれば1/144~1/100あるいはそれ以上のキットの「追加スジボリ」としてとてもオススメしやすいです。
スジボリは、場所によってサイズを変える事にもメリハリを付ける効果があります。
まず0.15からスタートし、さらに「太い」「細い」を揃えて行くことで、より表現力が豊かになってゆきますぞ。
さあ続いてはガイドテープのご紹介です。
スジボリは、よほど慣れるまではフリーハンドでやろうとしてもズレたり寄れたりします。
そこで、厚手の専用テープを定規代わりに使用するわけです。
こちらも一般的な物を3種ご紹介しましょう。
今回も写真左から行きます。
1,ディスペイ社の彫刻ガイドテープ
透明度が高く、定規のように1㎜単位で目盛りが印刷されていますので、左右対称を狙う時にとても便利。
やや薄いテープなので、例えば円筒形などのパーツにも取り回しが良いです。
せっかくなので目盛りの画像をご覧いただきましょう。
貼り付けるとこんな感じになります。そのままメジャー代わりになるわけですね。
さあ、続けて参ります。
2,ハイキューパーツ社のスジボリ用ガイドテープ
厚みがあって、ミスが少ないガイドテープです。
直線的な物で精度を求める時はベストなガイドテープではないでしょうか。
3,スジボリ堂のスジボリガイドテープ
テープの厚みに加え、更に幅もあるタイプ。
貼り付けの安定があるので、作業中のテープのズレが起こりにくい確実なテープです。
いずれも使いどころがあり、タイプの異なる各々を、適した場所で使うと効率的になるのがおわかりいただけますでしょうか?
まずはどれか一つをお試しいただき、それから用途に合わせて種類を増やしてゆくと快適に作業できると思います。
まずは、スジボリ工具0.15mmとガイドテープ一つで基本的な作業が十分に楽しめます!
ではスジボリ作業のちょっとした「コツ」をお話します。
スジボリをするところにテープを当てて、ケガいてゆくことでスジボリが出来るのですが、その時のコツは
力を入れずにゆっくりと、何度も何度も反復して彫る
という事です。
スジボリの時に力を入れすぎると、曲がってしまったり、パーツの違う部分に傷をつけてしまったり、時にはスジボリ工具にダメージを与える事もあります。
はやる気持ちをおさえてゆっくり、ゆっくり。
慣れてきた時こそ、ついつい急いでしまうので落ち着いて作業しましょう。
それではスジボリでできる表現を、今回は二つご紹介します。
まずは「オリジナルのスジボリ追加」です。
自分なりのスジボリを足して、「自分だけのプラモデル」を生み出そう!
という訳で、左側のキットにスジボリを追加したのが右側です。
今回は視認性を上げる為に「素組にスミイレ」をしましたが、「全塗装してのスジボリ追加」は勿論の事、
「無塗装にスジボリを入れてカスタマイズ」
するというのも中々カッコ良くなります。
塗料も接着剤も使うことなく、「自分だけのプラモデル表現」が楽しめるのです!
続いては、塗装派の方の為の「スジボリの彫り直し」です。
写真左側がキットにそのままスミイレしたもの。
写真右側は、スジボリを彫り直した上でスミイレしたもの。
右側には、ふき取りによって「かすれた部分」が目立つのに対して、左側のほうがラインがくっきり出ているのが分かりますでしょうか?
(ちなみに個人的にはこの配色で私は黒のスミイレはしない所ですが、今回は視認性の為、あえて黒を使用しています)
プラモデルは金型の「抜き」の制約上、やむを得ずモールドを「甘く彫らざるを得ない」局面があります。
この場合の対処法として
・抜き勾配ということで割り切る(その部分のスミイレは省略する)
・細筆でキレイに「描く」
・そして、スジボリを深くすることで「スミイレを流れやすくする」です。
今回は当然最後の「スジボリを深くする」というものです。
基本的に、元あるスジボリに、スジボリ工具を「ゆっくりと反復して彫る」という手順で進めます。
今回は、元のスジボリが「ガイド」になるわけですね。
この作業でも、「力を入れずにゆっくりと、何度も何度も反復して彫る」が鉄則です。
また、モールドによっては「ガイドとして機能していない」部分もあるでしょう。
そんな部分はガイドテープの力を借ります。
この作業は必須ではありませんし、やり過ぎるとクドくなるので、
「ここのスミイレはどう見ても苦戦しそうだぞ・・・」
「このラインはピシッと見せてやりたい」
という経験則に則って、あくまでも「オプション」として活用してください。
ちょいとスミイレに慣れてくると、「ここはスミイレが大変そう・・・」という箇所がうすうす分かるようになり、そこをピンポイントで作業すると、スミイレがホントに快適になりますぞ!
当店には、上記のスジボリ工具はもちろん、それ以外の更なる工具が揃っています。
(お店には、なるべくその用途が分かるように説明を追加しています)
プラモデルを「自分だけの唯一無二」に押し上げるスジボリ作業
ぜひお試しあれ!!
次回も用品のお得な情報をお届けしていきます。用品コーナー担当でした!