皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!
前回から間が空いてしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
10月もそろそろ中旬にさしかかり、朝晩が肌寒く感じるようになってきましたね。
日中との温度差で風邪などひかぬよう注意していきましょう。
それではコンテストの作品紹介へと参りましょう!
今回も様々な力作が登場しています!「ファレホペイントコンテスト3 作品紹介⑧」ご覧ください!
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にて、ロボ、メカ部門で金賞を受賞された「クドウ・ジョウジ」様が、今回も参加してくださいました!ありがとうございます!
機動戦士Zガンダムより、ハマーン・カーンの専用機キュベレイが登場。作品名から分かる通りテレビアニメ第47話「宇宙の渦」を題材とされており、カミーユの駆るZガンダムとの戦闘シーンで見せたハマーンのオーラ、そして印象的なファンネルの射出シーンを再現した作品となります。そして本作品はファレホペイントコンテスト3にて、ロボ、メカ部門で金賞を受賞されました!おめでとうございます!
様々な色が混ざり合った機体色のホワイトですが、陰影だけでなくキュベレイとそのパイロットであるハマーンが持つ「ただならぬオーラ」が独特な色使いで表現されていることが分かります。見る人によってはその色が戦場である宇宙を映したものやハマーンの心象風景を表現したものにも感じられ、ますます想像力を掻き立てる仕上がりです。
ファンネルの射出エフェクトはアルミ線を使用して再現されており、格納部から先端にかけて美しいグラデーションが施されております。また今回も手が込んだユニークなベースをご用意されており、宇宙空間の色を表現されている他、作品名の入ったプレートまでご用意されています。
この作品の前では誰もがニュータイプのプレッシャーを感じずにはいられないほど、作中のキュベレイの圧倒的な存在感を表現した仕上がりでしたね。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にも参加してくださった「ゆっきー」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYより、ザクⅡ F2型 ジオン軍仕様が登場。前回エントリー作品のグフカスタム同様、筆塗りとは思えないほどのムラのない塗装面に仕上げられた作品です。
ザクのモノアイ、動力パイプはアドラーズネストとハイキューパーツを使用したディテールアップが施されており、今にも動き出しそうな本物のメカらしさが感じられます。またスパイクアーマーはガンプラの工作テクニックでお馴染みの"シャープ化"がなされており、メタルパーツ並みの鋭利な造形に仕上がっております。
装甲、関節ともに表面には金属と見間違うほどの光沢と鋳造表現が見られ、超合金キットのような重厚感が感じられますね。そしてこれほどのムラのない塗装面は、ファレホを薄めて5、6回にわたる重ね塗りを施した末に完成させられたものだそうです。また成形色よりも深みのある緑色をベースに塗装されている点も「ゆっきー」様のカラーリングセンスを感じさせます。
基礎工作はもちろんのこと、エアブラシ塗装のごとくムラが全く見られない驚きの筆塗り技術で仕上げられた作品でした。
スタッフコメント:装甲騎兵ボトムズより、主人公キリコ・キュービィーの搭乗機スコープドッグが登場。バンダイより発売のHG スコープドッグを使用され、さらに隣に立つキリコや足元に転がるメカの残骸も再現し、オープニング「炎のさだめ」をイメージしたヴィネットに仕上げられております。
スコープドッグの塗装ではクレオスの黒鉄色、焼鉄色を下地にされており、その上からファレホのドイツ軍専用色を使用されています。スコープドッグの設定カラーとは少し異なるカラーリングで塗装されていますが、ミリタリー色の強いボトムズの世界観と抜群の相性となっております。また、上塗りしたファレホをはがすようにチッピングも施されており、ダメージ表現も抜かりない仕上がりですね。
足元のメカの残骸はよく見るとザクヘッドやトマホーク、バーグラリードッグのパーツなどが活用されており「kumeo管理人」様の遊び心がうかがえます。そして異なる作品のパーツが交ざりながらも、背景色が単色で統一されているため、見た目の違和感を感じさせない仕上がりになっているところが凄いですね。
更に、銃を構えるキリコはタミヤのミリタリーミニチュアシリーズを改造して再現されたものだそうで、腕や腰を切り離してポーズを変更されています。耐圧服のベルトやカラーリングもしっかりと再現されており、まるでキットに付属していたものではないかと見間違うほどの出来栄えです。
オープニングの構図が見事に再現され、どこからともなくイントロが響いてきそうな作品でした。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にも参加してくださった「ゼットン」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
大人気ソーシャルゲームFate/Grand Orderより、酒呑童子がバニー衣装で登場。イベントディーラー「彩縁堂」様のキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。サイバーパンクをテーマとしたカラーリングと実物の質感を思わせるタイツの塗装が目を引く作品です。
偏光塗料で彩られた衣装は、体のラインが浮き出た造形や曲線と直線の織り成す特徴的なモールドを際立たせ、コメントにもある通り『未来感』が見事に表現されております。またジャケットはミリタリーカラーで塗装されており、煌びやかなバニースーツとの対比がよりサイバーパンクな世界観を思わせますね。
「ゼットン」様は普段のガレージキットの塗装においてもタイツの質感表現を得意とされており、本作品ではなんとタイツの破けた部分まで表現されています。ナイフを使って削りこむことで細い繊維を表現されており、まるで塗装ではなく本物のタイツを履かせているのではないかと疑ってしまうほどの完成度ですね。
『未来感』というキーワードをいかにして表現するか吟味され、且つ得意分野であるタイツの塗装を惜しみなく披露してくださった作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「ゼットン」様の2作品目になります。フリー部門より、なんと黒アワビのお寿司が登場です。寿司プラモでエントリーという珍しい切り口ですが、そもそも寿司プラモシリーズに黒アワビというラインナップがあったのかと思われた方も多いはずです。実はこちらのアワビ、「ゼットン」様の手作りとなります。
シャリの部分は(組むだけでも中々の難易度を誇る)キットのものを使用され、エポキシパテでネタのアワビを造形されています。リアルな造形に加え、クリアコートによる光沢感がアワビの鮮度の高さを窺わせます。アワビの模様もしっかりと再現されており、これほどの完成度はもはや食品サンプルの域に達しているとも言えますね。
さて、アワビに夢中で気付かなかった方もいると思いますが、よく見るとご飯粒が一粒落ちてしまっているようです。そしてこちらを覗いてみると、なんとご飯粒に『ボークス』と表記されており、「ゼットン」様の密かな遊び心が感じられますね。店頭で見つけることができた方はおりましたでしょうか?
普段から模型制作を楽しんで作品を作られてることがよく伝わってくる、見事な完成度となる異色のエントリー作品でした。
スタッフコメント:続きまして「もどれい」様の2作品目になります。
日本を代表するRPG ドラゴンクエストシリーズより、シリーズを通して数多く登場するモンスター「キメラ」が登場。「もどれい」様はシリーズ1作目のバトル画面をイメージして制作されており、背景の山や平原を再現したジオラマ作品となっております。
キメラは元々はキーホルダーだったものを使用されており、頭部に空いた穴を埋めたり全身に入ったパーティングラインの除去など、塗装の前段階の作業もしっかりと行われています。またキーホルダーの成形色は「メイジキメラ」というキメラの色違いモンスターのカラーリングだったそうで、こちらを通常のキメラのカラーに全塗装されています。
バトル画面の背景を再現したジオラマですが、後方に並ぶ山々がキメラと同じ大きさで作られています。これは正面から見た時に、実際のバトル画面でも見られる遠近法を利用した背景イラストを再現するための工夫だそうです。改めてキメラを正面に眺めてみると、たちまち懐かしの「ドラクエⅠ」のエンカウントを思い起こしてしまいますね。
バトル画面を立体的に眺めることができるという素敵なアイデアが詰まった、ドラクエファン必見の作品でした。
スタッフコメント:続きまして、フリー部門よりメタルフィギュアを使用したジオラマ作品が登場。向き合う二人の騎士がこれから決闘ならぬ「血闘」を始めようとしている場面のようですね。暗めに仕上げられたメタルフィギュアとタイトル通り"赤く"染められたジオラマがシリアスなストーリーを感じさせる作品です。そしてこちらの作品、フリー部門にて銅賞を受賞されました!おめでとうございます!
作品の中には血闘を行う二人の騎士、それからその血闘を見届ける審判がいて、いずれも小さいサイズながらも「重厚な鎧」や「マントの質感」がファレホの繊細な塗装でしっかりと表現されています。
また作品の雰囲気を統一するために「クレオス ウェザリングカラー」で全体をフィルタリングし、色彩の明度を落とされたとのことです。まるで映画の決闘シーンを見ているかのように、緊張感漂う仕上りになっていますね。
舞台となる森のジオラマですが、樹木に生い茂る紅葉は「綿」を利用して密度を確保するといった工夫がなされており、二人の流れる血を彷彿とさせるような色合いで塗装されています。
また足元には周囲よりも赤みの増した落ち葉が広がっており、これからの二人の行方を示唆しているような表現をされております。
血闘の瞬間はもちろん、彼らにまつわる前後のストーリーまでも思わず想像してしまう作品でした。
スタッフコメント:ロックマンXシリーズより、エックス ライジングファイアVer.が登場。「じょん」様は現在、こちらホビー天国2のお客様作品展示コーナーにもロックマン愛溢れる作品を展示されており、今回は半壊しながらも火炎弾を放つエックスの姿を迫力満点に仕上げられております。
「じょん」様は本体色の赤色部分にモデルエアー シグナルレッド(メタリック)を筆塗りで使用されています。
モデルエアーはエアブラシ用に希釈されていますが、筆塗りも可能となっております。筆塗りの際には濃度が薄くなりますが「じょん」様はそこに注目されて、同系色のパーツに薄く塗りつけ、下地を透けさせるように成型色を生かした仕上げをされております。
同様にクリアのエフェクトパーツにもシグナルレッドで塗装されており、燃えさかる炎の様子がより効果的に表現されております。
半壊状態の表現は劇中の再現ではなく、「じょん」様オリジナルの発想とのことです。破損部から露出する電子回路のようなものは、なんと実際に破損した電子機器のパーツを使用されています。足元に落ちた腕のパーツは、メタリックに輝く本体とは対照に激しいダメージ加工やスス汚れが施され、壮絶な戦いが繰り広げられていたことが窺えます。
モデルエアーの特性を利用した塗装とリアリティを追求した破損表現も相まって、劇中さながらに「ファイア!」と叫ぶエックスの声が聞こえてきそうな作品でした。
スタッフコメント:昨年夏に映画化された鳥山明先生の名作 SAND LANDより、サンドランド国王軍戦車隊104号車が登場。「ブルック コバヤン」様は主にガンプラを中心に制作されているそうですが、映画を観たことをきっかけに普段とは異なるジャンルに取り組んでみたそうです。そして本作品はスタッフセレクト賞を受賞されました!おめでとうございます!
戦車104号全体に見られるサビ汚れは、「ミリタリー戦車」としての要素を色濃く出されていて現実感あふれるリアルな仕上がりになっております。
開いたハッチから操縦席を覗いて見ると、シーフ・ベルゼブブ・ラオの塗装はもちろん、内部塗装も抜かりなく丁寧に仕上げられているのがわかりますね。
また不織布を使用して砲身の根本を覆っており、実際の戦車に見られる防塵布を再現するといったディテールアップも施されております。
砂漠を走行することで舞い上がる砂煙のエフェクトですが、キットのパーツにさらなる汚し塗装を加えられていて、プラスチックとは思えないリアルな質感の仕上がりとなっております。
またパーツ裏側の肉抜きを埋めるように「脱脂綿でエフェクトを追加する」といったユニークなアイデアを盛り込まれております!
車体の重厚なウェザリングと迫力の砂煙エフェクトが合わさり、鳥山明先生のメカデザインの魅力が存分に引き出された作品でした。
スタッフコメント:OVA 装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツより、インゲ・リーマン少佐の駆るスコープドッグが登場。「h・s」様は通常のHG スコープドッグを元に、タミヤのミリタリーミニチュアシリーズやバンダイの30MMシリーズのパーツを使用して指揮官仕様機を再現されています。
「h・s」様はこちらのキットを部分塗装とウェザリングのみで"気軽"に仕上げられたとのことですが、その完成度はATの兵器としての重厚感だけでなく、キリコに襲い掛かるレッショルダー隊が放つ凄まじい気迫も表現されています。またボトムズシリーズではお馴染みのターレットレンズですが、全身の渋いカラーリングに対してのアクセントカラーとなっており、引き締まった印象を持たせるとともに、レンズの向こう側からこちらを捕捉するリーマンの視線を感じさせます。
惑星サンサの大地を再現したジオラマですが、スコープドッグの旋回する動きを表現するため、足元にはその軌跡が残されています。ローラーダッシュのポージングも相まって、作品全体に動きが生まれていますね。また背後の石柱はスタイロフォームを使用して制作されており、破損部もリアルに仕上がっております。
動きを感じさせる見事な構図で交戦中の臨場感を表現され、第三次サンサ攻略戦で繰り広げたキリコとの死闘を思い起こさせる作品でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの参加作品を順次ご紹介してまいりますので、次回を是非お楽しみに!
次回のファレホペイントコンテストは..
「11月頃レギュレーション発表予定!!」
お楽しみに!