皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!
日本の夏と言えば「台風」も多い季節となっています。
交通機関の乱れも多発するため、外出される方は交通機関情報や雨雲の動きには十分に気をつけて下さい。
そしてエアブラシ塗装最大の難関でもあります!湿度が一気に跳ね上がりますので、お盆休みで作業を始められる方や作業中の方はご注意くださいね!
それではコンテストの作品紹介へと参りましょう!
今回も様々な力作が登場しています!「ファレホペイントコンテスト3 作品紹介⑤」ご覧ください!
スタッフコメント:LIMBODivision209より、エンバー、ルナ、ヴェスパーが登場。「ゴムの人」様は過去のコンテストにて同シリーズのキットを使用した作品で複数回エントリーされており、受賞された経歴もお持ちです。もはや全てのラインナップを塗り尽くしてしまったといっても過言ではないほど、このシリーズを愛し、そして愛されているお方です。今回は3体のキットを使用し、コメントにある通り、目線を揃えるといった興味深い手法で作品に一体感をもたらしております。
3体のそれぞれ異なる属性の炎とその照り返しの表現にファレホを使用されており、綺麗なグラデーションと自然な色の反射が表現されております。また、柔らかな肌の質感とSF感溢れる衣服や装甲の質感を塗り分けられており、キットの魅力を最大限に引き出す塗装がなされていますね。
足元の台座には苔を表現した塗装がされており、「ゴムの人」様によると、これはキットの台座が日本の地蔵をモチーフに作られていることから由来しているそうで、サイバーパンクとはどこか対比的な組み合わせが独特な世界観を醸し出しています。キャラクターに合わせてそれぞれ微妙に色が異なるのも細かいこだわりを感じますね。そして今回もアクリルを使った素敵なベースとプレートを用意されており、キットの台座の形状と合わせて作られています。
基本的な陰影表現やグラデーションに加え、トーンや目線を揃えるといったさらなる工夫によって、異なる属性同士がばらけることなく見事に統一されている作品でした。
スタッフコメント:機動戦士ガンダムSEED FREEDOMより、ライジングフリーダムガンダムが登場。カラーリングがマイティーストライクフリーダムガンダムに合わせられている他、よく見るとSDとHGのミキシングによって広い可動域の獲得と特徴的なプロポーションが完成されている作品であることが分かります。
ストライクフリーダムガンダムの特徴の一つである金色に輝く関節や腹部ビーム砲の塗装ですが、ファレホのポリッシュドゴールドを使用されています。全体に対しての面積は少ないながら、明るい金色が引き立ち、良いアクセントになっていますね。
今回はモビルスーツ形態でのエントリーとなりましたが、実は驚くことにこちらの機体、パーツ差し替えなしでの完全変形が可能とのことです。胴体部分にはガンプラのジャンクパーツが集中しており、こちらが変形機構のからくりとなっているようです。モビルスーツ形態では変形後の機首にあたるパーツが背面で少し起き上がっており、変形機体であることを予感させるポージングとなっております。
変形する上にカラーリングがマイティーストライクフリーダムガンダムという、劇場版の要素が満載の作品でした。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にて複数部門へエントリーしてくださった「行き詰まり」様が今回も参加してくださいました!ありがとうございます!
「ホビーランド」より、ネエサン アイコンフィギュアが登場。メーカー塗装見本とは異なる色合いで仕上げられており、気さくで和やかな「ネエサン」様のイメージを引き立てております。
こちらのキットのモデルとなっているのは、大阪本町にあるミリタリースケール専門店「ホビーランド」に勤められている「ネエサン」様のX(旧ツイッター)のアイコンだそうで、本作品ではミリタリーカラー中心で塗装されています。「行き詰まり」様が普段作られている模型ジャンルや「ネエサン」様の勤めるショップのイメージを反映させたカラーリングですね。
また、よく見てみると両手に抱える段ボールにはタミヤのロゴが入っていますね。ホビーランドにて「ネエサン」様が働く姿をそのまま再現したかのような仕上がりです。
配色からデカールのセンスまで、「ネエサン」様へのリスペクトも感じられる非常に芸の細かい作品でした。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にて、ミニチュアペイント部門で銀賞、ガールズフィギュア部門で銀賞を受賞された「ぷらに」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
バンプレストより、パワールドコレクタブルフィギュア きんにく侍が登場。ファレホでリペイントされ、全身の肉体造形がより強調された仕上がりとなっております。
「ぷらに」様は写真やイラストなどは特に参考にせず、造形を見ながら自然に塗料を乗せていったそうですが、鍛えられたきんに君の肉体美が見事に再現されています。大胸筋や上腕二頭筋に見られるハイライトや腹筋の溝に入るシャドウなど、キットの造形はそのままに、塗装のみでさらなる重厚感を持たせております。
また「ぷらに」様は頭のかつらをあえて安物感を出すように塗装されており、ゴム製のかつららしいペタッとした質感に仕上がっております。特に額との繋ぎ目は段差を強調するように影が入っており、迫力の筋肉造形とは対比されたちょっとしたお笑い要素もありますね。
元はクレーンゲームの景品でありながら、「ぷらに」様の塗装技術により引き締まったボディに生まれ変わった作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「ぷらに」様の2作品目になります。Female Miniaturesより、Lyra Bust、Jalissa Bust、Elowen Bustが登場。3人とも塗装見本はなく、肌の色から服、装飾品まで全て「ぷらに」様のオリジナルの配色です。木製の台座を用いた3人の並びも、正面からの見栄えがバッチリですね。
この3人、一見するとあまりに自然な組み合わせのため見逃してしまいそうですが、実は髪や服、武器の色が全くかぶることなく仕上げられております。その上で各色同士が喧嘩することなく、トーンが統一されているといった非常にハイレベルな色使いです。各部に施された繊細なグラデーションが作品全体にメリハリをつけ、さながら一枚のイラストのような仕上がりです。
それぞれ全高5センチにも満たない小さなキットであり、かつ一体成型のため細かい装飾の塗装には苦労されたそうです。腰回りのベルトや剣、木製のジョッキに髪飾りなど、よく観察してみると3人の身に着ける装飾品の数、そしてその丁寧な塗り分けには驚きです。
それぞれのキャラクターに独自の設定やストーリーが感じられるとともに、一つの作品としての一体感も損なうことなくまとめ上げられた作品でした。
スタッフコメント:まだまだ続きます、「ぷらに」様の3作品目です。Neriksonより、Lensi Bustが登場。実はこのキットは「メーカー塗装見本が無い」キットとなっているようです。異色の質感が隣り合う非常に情報量の多いキットですが、各パーツの造形が何を表すものなのかを意識し、ご自身で配色を考慮して塗装されています。
そして今回のモンスター部門にて銀賞を受賞した作品となります!おめでとうございます!
塗装見本が無いということはペインターによって解釈が異なるという面白味がありますが、「ぷらに」様は顔や右腕に見られるごつごつとした造形に『鉱物』のイメージを抱いたそうです。鉱物の紫色と肌色の境目も自然に繋げられており、ファンタジックでありながらも本物のような仕上がりです。
ナイフホルダーは表面の材質や細かい縫い目まで丁寧に塗装されており、塗装前がプラスチックだったとは思えないほどの完成度です。またナイフ本体との境目の塗り分けも綺麗に仕上げられており、ナイフがまるで取り外し可能な別パーツにも見えてきますね。
前2作品に続き、「ぷらに」様が塗装で表現される材質のバリエーションに全く限界を感じさせない仕上がりでした。
スタッフコメント:続きまして、なんと「ぷらに」様の4作品目になります。今回も複数部門にエントリーいただきありがとうございます!
カロル・ルディック アートより、吸血姫 エリザベータ(胸像)が登場。こちらはボークス福袋にて入手したキットを使用されており、塗装中に何度も鋭いパーツが手に刺さるという困難に見舞われたそうですが、見事に完成されています。
そして今回のミニチュアペイント部門にて金賞を受賞した作品となります!これで「ぷらに」様は複数部門にて受賞を獲得いたしました!おめでとうございます!
ダークファンジーなファッションに身を包んで遠くを見つめるその姿から、怪奇的な外見に秘められたエリザベータの美貌を感じさせます。また「ぷらに」様は塗装見本にはない、髪や頭部の装飾を模したかのようなアイラインを追加されており、魔性の気質を漂わせております。
肩鎧のノンメタリック塗装に加え、マントのシワやハイライトからはシルクのような高級感が溢れ出ており、「人間の血を吸う怪物」というイメージを持ちながらも優雅な印象をもたらしています。さらにドクロの装飾は造形の堀の深さが強調されており、異界の装飾品らしい独特の存在感が表現されています。
一言では言い表すことの出来ないエリザベータの魅力を、見事な色使いと陰影表現で際限なく発揮させた作品でした。
スタッフコメント:前回ファレホペイントコンテスト2にも参加してくださった「まっしろならむね」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
左手工房より、フランシス・ペコが登場。2色の髪の毛やアクセントの利いた赤いリボンなど、公式の塗装見本とは異なるファッションセンスを感じさせる仕上がりです。
部分的に緑色が入った特徴的な髪の毛ですが、「まっしろならむね」様はこちらをご友人の髪を参考に塗装されたそうです。ちょうど髪型もキットと似ていたそうで、シャドウやハイライトもしっかりと再現されています。顔の塗装はコメントにもある通りMr.カラーのキャラクターフレッシュを下地にしており、そこからファレホを重ね塗りし、筆塗りで見事に血色の良い肌色を表現しております。
胸元の赤いリボンは色鮮やかな発色が際立ち、こちらのアクセント一つでより一層おしゃれな着こなしが感じられますね。また真っ白な衣服には赤と緑で影を描き込み、リボンや髪の毛の影を表現するといった工夫も加えられています。
自由な配色がキットに個性を吹き込んだかのような仕上がりの作品でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの参加作品を順次ご紹介してまいります。次回を是非お楽しみに!